ごあいさつ
会長のごあいさつ
堤 康晴 (つつみ やすなり)
前会長、津田文史朗先生の後を受け、遠賀中間医師会 第14代会長を拝命致しました 堤 康晴です。
現在の国際情勢はロシアによるウクライナ侵略の長期化や中東情勢の悪化など、世界の安定が脅かされております。また、経済面では、トランプ政権の下、米国経済が堅調である一方、中国経済の停滞が懸念されます。国内情勢は、デフレからの脱却を掲げ、諸物価高騰が続いております。当医療業界におきましても、昨年6月に施行された医療、介護、障害福祉サービスの診療報酬同時改定、同年4月より施行された「医師の働き方改革」、少子化に伴った看護学生不足等、厳しい直面を迎えておりまが、その様な状況下の中、当医師会では、急性期治療の「おんが病院」と、慢性期治療の「おかがき病院」を中心に、地域の皆様方が、住み慣れた地域で、納得のいく医療・介護が受けられ、自分らしい暮らしができる様に、地域医療を包括的に充実させてゆく所存です。
【令和7年度 医師会の重点目標】
(1)新興・再興感染症対策
新興・再興感染症発生に備え、おんが病院、福岡新水巻病院を基軸に、会員医療機関との連携を強化させるべく、カンファレンス・訓練を継続し、管轄の保健所と各行政機関との予防対策を推進いたします。
(2)医師会病院による地域完結型医療の推進
おんが病院は、新たに血管外科を新設し地域ニーズに応じた急性期医療の提供に、おかがき病院はさらに需要の高まる回復期及び、高齢者等の急性期に対応した医療提供を充実させます。
(3)地域包括ケアシステムの構築
「在宅総合支援センター」「地域総合支援センター」を中心に多職種と連携を図り、在宅医療の充実に努めます。
(4)健診及び予防接種の推進
乳幼児健診や学校健診は元より、HPVワクチンや帯状疱疹ワクチン等の予防接種、特定健診やがん検診等を推進します。
(5)遠賀中央看護助産学校の安定した運営
各種減免等のインセンティブを活用し、看護学科学生の定員確保を最重点課題に掲げると共に、県内唯一の助産学科併設校の特性を生かした看護助産教育の充実を図り、優秀な看護師、助産師を育成します。
(6)初期及び二次救急医療の充実と災害時医療の対策
輪番制病院群、休日急病センター、医師会病院が協力して充実した救急医療体制の確保に務めます。
【遠賀中間医師会の概要】
本医師会は、明治39年に創立され120年余りの歴史を有し、近隣の医師会に比べ伝統ある医師会です。現在の医師会職員は約600名で、7事業に携わっています。当医師会エリアの中間市と遠賀郡4町には約90の医療機関があり、160名余りの医師会員が、約14万人の方々の疾病予防と治療に取り組んでいます。
平成17年には、県立遠賀病院より移譲を受け、急性期治療の「おんが病院」、慢性期治療の「おかがき病院」の二つの医師会病院を設立しました。現在、両医師会病院は、地域の中核病院としての役割を果たしており、地域の医療機関と連携することで、急性期から回復期まで切れ目のない医療を地域住民の方々へ提供しています。
おんが病院には、「休日急病センター」を開設し、会員の先生方の協力の下、休日の急患対応にあたっており、院内には「病児・病後児保育施設」を併設し、行政の協力の下、地域の子育て支援事業に幅広くかかわっています。
また、平成6年に「訪問看護ステーション」を設立し、平成25年には「ケアプランセンター」を開設しました。
おんが病院併設の「在宅総合支援センター」では、在宅医療・介護の相談などを行い、おかがき病院併設の「地域総合支援センター」では、重度認知症ディケア・通所リハビリテーション・ショートステイなどを行っています。
今後とも、遠賀中間医師会は、当地域にお住いの皆様方へ、安心して暮らせる医療の提供と寄り添った介護に心がけてゆく所存です。
皆様方には、引き続きのご支援とご協力を、心よりお願い申し上げます。